・語学スクールでレッスンを受けるのは週1回、でも、それだけだと伸びてる実感が湧かない。
・自分で語学学習をしたいんだけど、何をしていいのか分からない。とりあえず市販の単語帳を作って、単語を覚えているだけで、時間が過ぎていってしまう。
こんな経験はないでしょうか?
まずは勉強の目的と勉強内容について話をします。一例として、例えば、下の例のような学習へのきっかけがあるとします。
・ちょっとした高級ホテルで働いていて、日本語を話せないお客さんが何を言っているのか分からず、英語ができる他の外国人スタッフに対応をお願いした。自分も英語で対応できるようになって、お客さんに喜んでもらいらい。
・病院で働いている看護師の方が、病院の受付で、外国人の患者の対応にあたった。症状を聞いたり、フォームに記入をお願いしたりするための、やりとりがうまくできず、対応に長時間かかってしまった。スムーズにやり取りができて、患者さんを待たせないようになりたい。
このような方々が、文法問題集を解いたり、ひたすら単語を覚える、資格試験対策するといった勉強をしたとしても、ゴールにたどり着くにはかなり多くの時間がかかりそうです。
これらの勉強方法は確かに必要だし、一定の効果はあるかもしれません。でもそれが最初に立てた目標にマッチしているかどうか、それさえやれば十分か、あるいは不足しているのかを考慮する必要があります。
目標は、
「お客さんや患者さんが困っているので、その対応をしたい」
というものでした。そして、取り組んでいる内容は
週に一度の英会話教室 + 文法問題集と単語集で単語の勉強
です。この勉強内容にはホテルや病院で話すシチュエーションで頻度がほとんどなく、実践で使える会話やその中で使う表現の練習が圧倒的にできていません。つまり、目標とそこに到達するための上るべき階段は直接はつながっていない。これではお客さんと会話をするという目標にはなかなか近づけないでしょう。
「え、そこは間違えないでしょう。」
と思われるかもしれません。でも、誰しも初めて目標を立てて何かに取り組むときに、最初から効率的に進める道を見つけられることは、とても稀です。初めて自転車に乗る練習をする、初めてスキーをやってみる子供は、いつも足元が気になって、まっすぐ進めずフラフラしてしまいます。そういうものです。自分自身が通じた道ではないことを始めると、勉強をこなしていくことに夢中になったりして、違う方向に向かってていることに気が付かなくなることがあります。結果、なぜ成果が上がらないのかも分からないし、客観的にアドバイスや評価をしてくれる人がいない場合は、勉強に成果を感じることができず、モチベーションが下がり、センスがないと思い込んで途中でやめてしまったりもします。
継続のためにとっても大切なことなので、繰り返しますが、目的と学習の内容を一致させる必要があります。目的が話すことなのであれば、話すシーンを想定しその中で必ず使う単語を覚え、意味が通るよう必要な文法事項を使って語彙を並べ、口頭で文ができるようになるまで声に出して繰り返し練習し、実践を繰り返す必要があります。音声を聞いたり、単語を書いたり、文法問題を解いているだけでは、思い描くように話せるようにはなれません。すべての知識を連動させて、発話運動につなげる必要があります。ゴールを定めて、そこに辿り着くには何が必要かを洗い出し、それに必要な作業学習を一つ一つ細分化し、組み立て、実践で使えるまで何度も練習を重ねることが大切です。
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